マーキュリーの船外機
MERCURY(マーキュリー)は、1939年から船外機を生産してきており、その間に開発した多くの技術的成果は、世界の船外機の基本となっています。また厳密な品質管理、耐久性、長期に渡って変わらぬ性能を維持できる商品力、およびアフターサービス体制の確立にも努力を続けています。
シープロ9.8馬力 各部の名称
- チルトハンドル
- カウル(アッパー)
- カウル(ロワー)
- テルテール
- チルトストッパ
- ドライブシャフトハウジング
- キャビテーションプレート
- アノード/トリムタブ
- プロペラ
- スタータハンドル
- シフトレバー
- スロットルグリップ
- クランプスクリュ
- スターンブラケット
- スラストロッド
- ウォータインレット
- ストップスイッチ
- チョークノブ
- コネクタ
- ウォータプラグ
- オイルプラグ(上)
- オイルプラグ(下)
仕様諸元
モデル | 9.8馬力 |
全長(mm) | 780 |
全幅(mm) | 320 |
全高(mm) | Sシャフト:996 Lシャフト:1,123 |
船外機トランサム高さ(mm) | Sシャフト:436 Lシャフト:563 |
重量(kg) | Sシャフト:26 Lシャフト:27 |
最高出力PS(kW) | 9.8(7.3) |
スロットル全開回転数範囲(RPM) | 5,000~6,000 |
気筒数 | 2 |
総排気量(cc) | 169 |
ボア×ストローク(mm) | 50×43 |
排気システム | スルーハブエキゾースト |
潤滑システム | 混合ガソリン |
冷却システム | 水冷式 |
スターティングシステム | リコイルハンドスタータ |
イグニッションシステム | フライホイルマグネットC.Dイグニション |
スパークプラグ | NGK:BP7HS-10 CHAMPION:L82YC |
スパークプラグギャップ(mm) | 1.0 |
チルト段数 | 6 |
ガソリン/オイル混合比 | 50:1 |
推奨オイル | クイックシルバーNMMA/BIA認証 2サイクル船外機オイルTCW-3 |
フューエルタンク容量(L) | 12 |
ギヤ比 | 13:27 |
運転
始動前の手順
フュエルホースをフュエルタンクに接続します。
フュエルホースを船外機に接続します。
マニュアルベント付きのフューエルタンクはフューエルタンクスクリュ(キャップ)を開きます。
燃料をタンクからキャブレタに送ります。
シフトレバーのニュートラル(N)を確認します。ハンドルグリップ(凸部)をハンドル(凸部)まで回します。チョークノブを手前にいっぱいまで引きます。(エンジンが暖まっている時は、チョークノブの操作は必要ありません)。
スタータハンドルを、引掛りの感じる所までゆっくり引き、重くなった所から一気に力強く引きます。
注:チョークノブを引いて始動した時は、エンジンが始動したらチョークノブを戻します。
暖機運転
暖機運転とは、エンジンを始動し、航走に入る前にエンジン各部を暖めること(エンジン始動後低速回転にて約3分)で、この間に各部分にオイルを行き渡らせます。これを怠ると、船外機の寿命を著しく短くします。暖機運転時、テルテールより冷却水が排出されていることを必ず確認します。
注:冷却水が排出されないまま運転を続けると、オーバーヒートのためエンジンが焼きつき、損傷する原因となります。
アイドル回転数
アイドル回転数については、暖機運転の安定した状態で下表の回転数が得られれば、アイドリングは適正といえます。
クラッチイン:700~800RPM
クラッチオフ:900~1,000RPM
スロットル全開回転数
スロットル全開回転数:5,000~6,000RPM
シフトレバーの操作
フォワード、ニュートラル、及びリバースのシフト操作はシフトレバーで行います。
フォワード(F)
ハンドルグリップを低速側に戻し、エンジンの回転が最低回転になったら、シフトレバーを手前(F)側に素早く倒します。
リバース(R)
ハンドルグリップを低速側に戻し、エンジンの回転が最低回転になったら、シフトレバーを後ろ(R)側に素早く倒します。
注:後進する時、速度は十分落として、必要以上にエンジンの回転を上げないでください。
注意:エンジン高回転時のシフト操作は、急加減速による同乗者の転倒や、ギヤ,クラッチ等の損傷の恐れがあります。必ずエンジン最低回転にてシフトします。
船外機の取り外しと運搬
1.エンジンを停止してフューエルコネクタ、リモートコントロールケーブル、バッテリーケーブル等の配線類を取外します。
2.船外機を船から取外し、まっすぐ立てた状態でギヤケースの水を排出します。
3.船外機を立てた状態で運搬します。
船外機を取り付けでのボート運搬はチルトダウンした航走状態で行います。チルトアップ状態では運搬時の衝撃によりチルトダウンする恐れがあり、船外機やボートが破損する場合があります。チルトダウンした航走状態で運搬できない場合は、チルトアップして確実に保持できるツール(トランサムセーバー等)で固定します。
船外機のメンテナンス
フューエルシステム 点検箇所 | 処置 |
1.フューエルタンク内の使用予定量の燃料の有無 2.フューエルゴムパイプ類からの燃料漏れの有無 3.タンク・フィルタ等のごみつまり,水たまりの有無 |
1. 補給 |
エレクトリカルシステム 点検箇所 | 処置 |
1.スパークプラグの電極の汚れ,磨耗等の有無 NGK:BP7HS-10,CHAMPION:L82YC 2. ワイヤー類の接続部の緩み,被膜の破損の有無 3. ストップスイッチの作動確認 4. バッテリー液量 |
1. 清掃、交換 |
スロットル 点検箇所 | 処置 |
1. ハンドルグリップ操作によるキャブレタ,マグネットの作動、リンク関係接続の緩みの有無 2. チョークバルブの作動確認 |
1.修正 |
リコイルスタータ 点検箇所 | 処置 |
1. ロープの磨耗・損傷の有無 2. ラチェットのはめあい |
1.交換 |
クラッチ、プロペラ 点検箇所 | 処置 |
1. クラッチレバー操作によるクラッチの噛合いの確認 2. プロペラの損傷、曲がり等の有無 3. スプリットピンの有無 4. 予備のスプリットピンの有無 |
1.調整 |
洗浄
塩水、または泥水で運転した後は、真水を使用して外装部,及び冷却通路の塩分や泥を取り除きます。長期格納の前には、必ず洗浄してください。
1.本機のウォータプラグを取外し、オプションのフラッシングプラグを取付け、水道にゴムホースを差込み、水を流して洗浄します(ギヤケースにあるウォータインレットをテープ等でふさいでください)
2.コントロール(シフト)レバーをニュートラル(N)位置にしてエンジンを始動します。
注意:回転しているプロペラに触れると、怪我をする危険があります。陸上運転する場合は、必ずプロペラを取外します。排気ガスは一酸化炭素を含んでおり、中毒を引起こす危険があります。ボートハウス等の閉めきった所では、エンジンを始動してはいけません。
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